妊活の基礎知識

妊活中の歯医者は問題ない? 虫歯を放置すると妊活どころか命の危険も!

妊活中は、日々の生活が妊活に悪影響を及ぼさないか心配になりますよね。

今回は、歯医者さんが妊活に悪影響を与えるかどうかについてご紹介します。妊娠する前に歯医者に行っておいた方がいいといわれるのは何故なのか、レントゲンや麻酔は悪影響ではないのかについて解説していきます。

「歯医者さんは怖くて行きたくない」というあなたも、この記事を最後まで読むときっと歯医者さんに行きたくなりますよ。

妊活中に虫歯の治療をした方がいいってホント?


妊婦さんは虫歯や歯周病になりやすくなるといわれますが、その理由を知っていますか?

その理由は以下のようなものです

①唾液が減少して口の中が清潔に保てない。

②食べ物の好みが変化し、甘いものやすっぱいものが食べたくなる(甘いもの、すっぱいものは虫歯になりやすい)

③つわりで歯磨きが十分にできず、口の中を清潔に保てない。

④食べづわりの場合は、食べ続けることで虫歯になる。

⑤妊娠中は、歯周病菌のえさになる女性ホルモンが増える。

⑥歯周病になりやすい30代での妊娠が増えている。

虫歯や歯周病になりやすいということは、元々あった虫歯や歯周病は悪化しやすいということです。

また、虫歯は放置しておくと、病巣がどんどん広く深く進行します。
虫歯菌が口の中の奥深くに入り込むと、虫歯菌はついには血管の中へ侵入してしまいます。
血管は全身に張り巡らされていますから、虫歯菌は血液に乗って全身へ移動することになります。
その結果、敗血症という、全身が炎症状態になる病気になる恐れがあります。

敗血症は非常に怖い病気で、様々な臓器が機能不全をきたし、ショック状態となって死に至ることもある病気です。
健康な状態の人でも敗血症では死に至ることがあるので、妊婦さんの場合はさらにリスクが高くなります。
ですから、妊娠する前に虫歯を治療しておくということがとても大切になります。

麻酔で妊活に悪影響はある?


歯医者さんで使う麻酔は、局所麻酔というものです。
局所麻酔は、治療する歯の周囲の神経を麻痺させるものです。

局所麻酔の効果は非常に部分的で、一時的なものであるため、この麻酔による妊活への影響はほぼないといえます。

また、妊娠中に受けた局所麻酔の影響で赤ちゃんが奇形になったという症例は報告されていません。
ですから、妊娠に気づかず麻酔を受けてしまっても、心配しなくて大丈夫ですよ。

レントゲンで妊活に悪影響はある?


歯医者さんでのレントゲンの被曝量は0.01msv(ミリシーベルト)程度と言われています。
妊娠成立前のレントゲン検査によって妊娠しづらくなったり、赤ちゃんに影響が出たりということはありません。

赤ちゃんに影響が出るのは、受精後9日目までは50msv以上、妊娠410週までの間に100msv以上の放射線被ばくをした場合といわれています。
この数字に比べれば、歯医者さんでのレントゲンによる被曝は非常に少ないということが分かると思います。
ですから、妊活中や妊娠に気づかずレントゲン検査を受けてしまっても、影響はほぼないといえるでしょう。

もし気になるようでしたら、歯医者さんに防護エプロンがないか聞いてみましょう。
防護エプロンとは、鉛が中に入った重いエプロンのことです。
鉛は放射線が通過するのを防いでくれるので、この防護エプロンを着ることで体内を放射線が通過するのを防いでくれます。

まとめ

①妊娠中は様々な原因で虫歯や歯周病になりやすくなる。

②敗血症を防ぐためにも、妊活中から歯医者に行った方がよい。

③歯医者で使う麻酔は局所麻酔なので、全身への影響はほぼない。

私自身、子供のころの抜歯がトラウマで歯医者さんが苦手でした。
しかし、歯医者さんの進化は目覚ましく、最新の治療は昔に比べて痛くないものが増えていますよね。
虫歯は放置しておくとどんどん進行して、命の危険さえありますから、早めに治療してもらいましょう。

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のびのびのんちゃん

のびのびのんちゃん

北国生まれの医療人。コウノトリを気長に待っています。夢は旦那さんと世界のディズニーランド制覇!Twitterやってます。左のアイコンからどうぞ♪