フーナーテストの結果が良くなかった! 妊娠するのは難しいの?!

フーナーテストの結果が悪いと、妊娠できないのではないかと落ち込んでしまいますね。
ですが、フーナーテストの結果の見方は未だに確立されていないことを知っていますか？
さらに、毎回同じ結果が出るわけではないので、やっても意味がないという方針の医師もいるようです。

今回はフーナーテストの検査の流れと、結果の判定、そして今後の治療についてご紹介します。

フーナーテストって何を調べるの？

フーナーテストとは、頸管粘液内に生存している精子がどれくらいいるかを調べる検査です。

頸管粘液とは、子宮の入り口に存在する粘液のことです。
この頸管粘液は生理周期の影響を受けて、状態が変化します。
普段は量が少なく、伸びが悪い状態です。
色も白っぽく、濁っていることが多いです。

排卵が近くなると、この頸管粘液は透明でサラサラの液体に変化して、非常に伸びのよい状態になります。
このサラサラで伸びの良い状態の頸管粘液は、精子が子宮内に入る手助けをしてくれます。ですから、この頸管粘液と精子の相性がよいことが、妊娠を成立させるのに必要な要素の一つになります。

フーナーテストはどのような流れで行うの？

フーナーテストは排卵日に近い日程で実施しなければならないため、検査の数日前に卵胞のチェックを行うことが多いです。

卵胞のチェックというのは、経膣エコー（膣から機械入れて観察するエコー検査）で卵巣を観察し、卵巣内の卵胞の大きさを確認することです。
一般的に卵胞は1日1.5～2.0mmのスピードで成長し、20mmくらいの大きさになると排卵するといわれています。
ですから、排卵前に卵胞を観察することで、排卵がいつごろになりそうか予想を立てることが出来るのです。
そして、その予想した日にちの前後でフーナーテストを行います。

フーナーテストでは頸管粘液内の精子を調べるので、検査前にセックスをすることが必須となります。
一般的には検査する6～12時間前にセックスをするように指示があります。
検査当日は患者さんが内診台にあがり、医師が頸管粘液を採取します。
そして採取した頸管粘液を顕微鏡で400倍に拡大し、生存している精子がいるかどうか観察します。

フーナーテストの結果はどのように判定するの？

フーナーテストは400倍の顕微鏡で観察した際に、1視野で何個の生存精子が存在するかで判定することが多いようです。

生存精子数を数え、以下に当てはめます。

 しかし、フーナーテストの判定基準は確立されておらず、ヨーロッパやアメリカではフーナーテスト自体が推奨されていないという現実があります。

日本でも「400倍の顕微鏡で観察して、全視野の中で1個でも直進精子が存在すればよい」

と判断する医師もいますし、フーナーテスト自体をやらない医師もいます。

フーナーテストの結果が悪かった! 妊娠は出来ないの?!

フーナーテストの結果が悪いと、妊娠はもう出来ないのではないかと不安になりますよね。
でも、あまり心配しなくて大丈夫です。
先程述べたようにフーナーテストの判定基準は確立していません。

さらに、頸管粘液や精子の状態は体調の影響を受けます。
疲れていたり、体調の悪いときには頸管粘液が少なくなったり、精子の数が減ったり、運動率が悪くなることがあります。

「フーナーテストの結果が悪かったけど妊娠しました」という人も多くいらっしゃいます。ですから、結果が悪かったとしてもあまり深刻に考えなくて大丈夫ですよ。

フーナーテストの結果が悪かったら、治療はどうなるの?

フーナーテストの検査を複数回実施して結果が悪かった場合には、人工授精や体外受精へステップアップを勧められることがあります。

医師の方針も様々ありますが、一番大切なのは夫婦の考え方です。
治療をステップアップするにせよ、治療を止めるにせよ、夫婦が納得できる選択をしましょうね。

まとめ

①フーナーテストは頸管粘液の中で生きている精子を調べる検査。

②フーナーテストの検査は体調の影響を受ける。

③フーナーテストの結果が悪くても妊娠成立した人もいる。

④フーナーテストの結果が悪かった場合には、人工授精や体外受精にステップアップすることもある。

私もフーナーテストでは散々探して生存精子1個というあまり良くない結果でしたが、妊娠検査薬が陽性になったことがありました。
ですから、フーナーテストの結果は参考程度に考えましょうね。